ほ〜むぷらざ2月(同時処理と継次処理)

 

スクリーンショット 2017-08-19 1.32.11

ほーむぷらざ2月(同時処理と継次処理)

__ 元の原稿 __

テーマ:同時処理と継次処理

「xやyを使った方程式ができなくて、職業訓練校の試験に困っています。大人ですが教えて頂けませんか?」

稀にですが、結婚や就職の為に高校受験をしたい、けれど、中学レベルの数学ができなくて困っているご相談を受けます。

夜働いている方も多くいらっしゃるので、1週間の間のお休みの日や、出勤前の数時間を使って勉強にいらっしゃいます。

「先生!少数や分数はわかってきたのですが、この方程式と言うものがいまいち何をしてるのかさっぱりなんです」

そうおっしゃるので、問題の式から、手順をかいつまんで行きます。

「1つづつはわかるんです。でも、なぜこの次にそれ、この次にそれ、と手立てが思いつくのか、1人になるとわからないんです。」

大人は子どもと違ってわからない事をわからないと言えたり、何がわからないかどこがわからないか言えるので、手探りでいろんな手立てを明示してわかりやすさの好みを確認しながら解説を進める子どもとは違うので、また新たな気づきを得ます。

「あの、ちょっとやり方変えていいですか?問題から始めるんじゃなくて、答から戻ります。これが答えですね、これがこうなって、こうなって、こうなって、こうなると、問題に戻る。この説明だとどうですか?ただ逆にしただけなんですが。」

「あぁ!!わかりました!そう言う事だったんですね。なんですか、これって?」

「はい、おそらく、学び方というか情報の処理の仕方が【同時処理】ってやつなんだと思います。はじめにやった解説は【継次処理】でした。前者だと全体から部分を説明する。後者だと部分から全体を説明する。どちらも説明なんですが、学ぶ側の好みと合わないと理解しにくいようです。」

「もしかしたらこれまでの勉強も同時なんとかってヤツで習えたら今頃こうなってなかったのかもな〜。自分も子どもができたら伝えよ。」

大人2人の話し込む問題に興味深々な小6女子が横から覗き込んできます。

「お!お嬢ちゃん達、勉強頑張ってるの??えらいね〜。おっちゃんみたいに大人になってからだと大変だから頑張りなよ!」

そう言われて、普段はのんびり宿題を仕上げて女子トークを楽しむ小6女子ズが、心持ち、いつもよりもセカセカと宿題に取り組み始めました。

学びの伝染が、また1つ広がりました。

本文(932文字)

関連記事

ほ〜むぷらざ1月(自立登校)

スクリーンショット 2017-08-19 1.29.42.png

__ 元の原稿 __

タイトル:二人三脚から自立登校、そして新しい母娘の繋がり

 不登校から高校進学が不安で二人三脚で取り組んできたハナさんとお母さん。

生活面では、高校生活を意識して食事と運動を続けてきた事もあって、冬のワンコイン勉強室での鍋パーティでは、ドンブリ二杯に帰りにコンビニによって車中でおにぎりも追加で食べれるほどになりました。

 勉強面では、学校で受けれなかった授業を適応指導教室やインターネットの無料解説動画などを活用して少しずつ遅れを克服していきました。

それでもやはり、まだまだ15歳の中学3年生にとって焦りと不安はそう簡単には無くなりませんでした。「もし、高校に入れなかったらどうしよう?高校に入れてもまた通えなくなったらどうしよう?」学校の先生方やお父さん・お母さんが励ましてくれるのはわかるけれどもついつい頭をよぎってしまう。「入れなかったら?また通えなくなったら?は、その時考えよう」と思ってもやはり考えてしまう。

 初めての経験は誰だって不安です。その不安を取り除く何か良いテクニックがあるかといえばやっぱり王道ですが「自分がやってきた事」を信じる事を繰り返し伝えます。勉強ノート、日々の生活面や勉強面を記録してきた手帳、解いてきた模試や演習プリントを見返し、間違えたところや忘れていたところ、保留にしてきたところを1つずつ仕上げていきます。年が明けてハナさんは過去問にも取り掛かり始めました。そしてある時、苦手だった数学に向き合うハナさんに気づき質問しました。「前はわからない事、知らない事がいけない事だと思っていました。でも今は、これから知る事やわかる事がまだまだたくさんあるんだと思えて楽しくなってきました。」と、ハナさんの返答は頼もしく気持ちはいつのまにか前向き変わっていました。こうして、ハナさんは無事に高校入試(県立高等学校全日制入学者選抜学力検査)に合格する事ができました。

 高校に入学した後のハナさんの進捗は、同じ高校に2年前に進学していた卒業生から聞けました。「先生、ハナさん、今日うちの部活に体験に来ていたよ」「先生、ハナさん生徒会に立候補するみたいよ」「先生、ハナさん陸上競技大会で選手宣誓していたよ」と。1年前のハナさんとは全くの別人の活躍ぶりに思わず「大丈夫か!?息切れしないかな」と卒業生と毎回爆笑してしまいました。

 連載を始めるために半年ぶりにお会いしたお母さんは髪型がショートに変わっていらっしゃいました。「ハナ、体力が付いて来たからか毎日学校に通えてますよ。びっくりする事に、今の得意科目は【数学】で、ちなみに先月の中間テストのクラスの席次は1番だったんです。本人は謙遜してますけどね(笑)」私は、小学校入学から高校入学までの二人三脚がようやく落ち着いた今のお母さんの目標や心境を聞いてみました。

 「娘達が自立したら、私は海外に遊びに行くって宣言してるんです。今は『ゆるまリスト』にはまっています(笑)」

 仲良しハナさんとお母さんがこれからも楽しく健康で豊かでありますように。

本文(1218文字)

関連記事

ほ〜むぷらざ12月(学習環境補助づくり)

スクリーンショット 2017-08-19 1.26.29.png

__ 元の原稿 __

タイトル:学習環境を整えて前に進む

「どこがわからないかわからないので、学校や適応教室で説明してもらっているけど、自分でやろうとしたらわからなくなる。」

不登校だったハナさんは、「動物に関わる仕事がしたい」という目標を持っていらっしゃいました。その為には高校に進学する必要がある。けれど、学校に通えていないので遅れた分を取り戻し、早く自分で勉強できるようになりたい。焦りと不安が空回りして気疲れと体調不良を起こしている様子でした。そこで問題解決に向けて3つの【学習環境づくり】を提案しました。

1つ目は、生活面。ハナさんは、体調がひどい時は動く事、起き上がる事、会話をする事もできませんでした。高校受験は朝からお昼過ぎまで連続してあるので、まずはそれに持ちこたえれる体力と気力を身につけていく事を提案しました。お母さんの協力も得ながら早寝早起きと健康的な食事と適度な運動による高校生活を意識した健康管理が必要でした。

2つ目は、勉強面。学校で受けれなかった授業を家庭教師や個別授業を利用するととんでもない金額になってしまうので、インターネットで「中学 数学 動画 」で検索すると無償の【授業解説動画】で勉強できる事を紹介しました。動画は理解できるまで何回でも繰り返し見る事ができて便利だけれど、「その場で質問ができない」という不便さがある事を考えて利用される事もお伝えしました。また、ハナさんの場合は、将来の目標が決まっていたので、「教科書ガイド」の活用を考えました。問題の「解き方」や「読み方」、また「考え方」を丁寧に学ぶ事で、高校進学後や社会に出て何か資格を取得する時の【自力で勉強する】練習としての提案でした。

3つ目は、精神面。学校に通えてなかった事や、また通えなくなったらどうしようと不安に思う気持ちはどうしても無くす事は難しいと思いました。そこで「簡易手帳」をプレゼントして、「元気から最悪までは10段階くらいある」と話される日々のストレス、体調の良し悪し、その日勉強できた事を【記録】する事を提案しました。ハナさんは見えない不安を真剣に悩みすぎて気力と体力を使い果たしてしまう癖を感じたので、不安や体調のリズムや頑張った記録を見える化する事で自分の状況が把握できて心の落ち着いてくる事を伝えました。

焦りや不安も尽きる事はありませんでしたが、すぐには解決できない事は一度保留にし、ハナさんとお母さんは二人三脚で少しずつゆっくりとしっかりと学習環境を整えて前進されていきました。

本文(1015文字)

関連記事